Skip to content

Featured Items

トートバッグ 26277063トートバッグ 26277063
トートバッグ 26277063 Sale price$150.00
Flight jacket 26223010Flight jacket 26223010
Flight jacket 26223010 Sale price$647.00
Cruising Jacket 26213070Cruising Jacket 26213070
Cruising Jacket 26213070 Sale price$995.00
Quilted blouson 26233080Quilted blouson 26233080
Quilted blouson 26233080 Sale price$564.00
ZIP-UP Vest 26253020ZIP-UP Vest 26253020
ZIP-UP Vest 26253020 Sale price$431.00
High Neck T-shirt Unisex 26210080High Neck T-shirt Unisex 26210080
Shawl Collar Sweater Unisex 26222020Shawl Collar Sweater Unisex 26222020
King Size Flight Jacket 26223016King Size Flight Jacket 26223016
King Size Zip-Up Vest 26253026King Size Zip-Up Vest 26253026
Muffler 26276510Muffler 26276510
Muffler 26276510 Sale price$191.00

Cart

Your cart is empty

SINACOVAの航跡

~ Diario di Bordo 1976–2026 ~

日本上陸45周年を記念して、SINACOVAの約50年の航跡を紐解いていきます。

第三話「日本で拓いた、新しい航路」

― MADE IN JAPANから、遊び心溢れるブランドへ―

1985年:日本でのものづくりを始める
-三つの個性が交わった、新たな出発点-

1985年。
イタリア側との正式なライセンス契約を機に、日本でのものづくりが本格的に動き始めます。

とはいえ、すべてが一度に日本製へ切り替わったわけではありません。

イタリアで企画され、イタリアでつくられたもの。
イタリアのデザインをもとに、日本でつくられたもの。
そして、日本で企画し、日本でつくられたもの。

三つの成り立ちを持つアイテムが、同じSINA COVAの名のもとに並んでいました。

国内生産は、トレーナーやシャツなど、ごく限られたアイテムからのスタートでした。

日本でつくることで、価格を抑えながら、縫製やボタンなど細部の品質を高めることができる。日本のお客様の体形や暮らしに合わせ、より良い一着へと整えることもできました。

輸入品には、イタリアで生まれた服ならではの魅力がありました。

大胆な配色、柔らかな着心地、そして、地中海の空気をそのまま運んできたような佇まい。

一方で、日本で長く愛用していただくためには、縫製や付属品、価格など、見直すべき点もありました。

どこまでを受け継ぎ、どこからを変えていくのか。

単に同じものを国内でつくるのではなく、SINA COVAらしさを日本の技術で表現することが求められました。

生地を選び直す。
ボタンを品質の安定したものへ替える。
縫い方や仕立てを、一つひとつ確かめる。

小さな改良の積み重ねによって、日本製の比率は少しずつ高まっていきました。

それは生産地の変更ではなく、日本のお客様とともにブランドを育てていくという決断でもありました。

イタリアの感性を守りながら、日本で何ができるのか。その答えを探す、新しい航海が始まりました。

1986年:海の服から、暮らしの服へ
-マリンウェアが街へ漕ぎ出した日-

日本製のアイテムが少しずつ増えるにつれ、SINA COVAの航路も広がっていきました。

最初の舞台は、マリンショップやスポーツショップ。ヨットやボートを楽しむ人々のための、本格的なマリンウェアとして紹介されていました。

しかし、鮮やかな色彩と軽やかなデザインは、海辺だけにとどまりませんでした。

インポートショップへ。
トラッドショップへ。
そして、街のアパレル専門店へ。

仕事の日にはスーツを着て、休日には自分らしい装いを楽しむ。

そんな新しい生活のリズムが広がり始めた時代に、SINA COVAは大人のカジュアルウェアとしても受け入れられていきます。

当時のメンズファッションでは、トラッドスタイルやデザイナーズブランドが注目を集め、休日の装いにも新しい選択肢が生まれていました。

そのなかで、マリンウェアはまだ、誰もが日常的に着るものではありませんでした。

それでも、海や船に憧れを持つ人々にとって、マリンという言葉には特別な響きがありました。

ヨットやクルージングを楽しむ時間。
潮風のなかで過ごす休日。
日常から少し離れ、自分らしくくつろぐひととき。

SINA COVAの服は、そうした時間への憧れを身にまとうものでもありました。

実際に船へ乗る人だけでなく、海を感じる色やデザインを街で楽しみたい人へ。

売り場が変わるたびに、ブランドを知る人も、着こなし方も広がっていきます。

船に乗るための服から、海を感じながら暮らすための服へ。

SINA COVAは、マリンという言葉に新しい景色を重ね始めました。

1987年:自由な発想を、かたちに
-日本企画が生んだ、遊び心の芽-

日本で企画し、日本でつくる。

その経験を重ねるなかで、SINA COVAのものづくりは大きく広がっていきます。

バッグや帽子、手袋といった小物。
バッグに用いる丈夫な生地から発想したジャケット。
ポケットを取り外せる、機能的でユニークな一着。

イタリアにはなかったものを、日本のお客様の暮らしを思い浮かべながらつくる。
そこには、実用性だけでは終わらせない、SINA COVAらしい工夫がありました。

例えば、ポケットを取り外せるジャケットは、必要なものを機能的に持ち歩くという、海辺の服らしい実用性から生まれたアイデアでした。
丈夫なバッグ用の生地を服へ取り入れる試みも、既成のカテゴリーにとらわれない発想のひとつです。

服なら服の素材を使う。
バッグならバッグとしてつくる。

そうした当たり前をいったん脇へ置き、面白いと思ったものを実際のアイテムへと仕立てていく。
国内で企画と生産を行う体制が整ったことで、アイデアをより早く試し、改良できるようになりました。

イタリアにあるものを届けるだけでなく、日本から新しいSINA COVAを提案する。
ものづくりの立ち位置も、少しずつ変化していきます。

この頃に掲げていたのは、「ノンセックス・ノンエイジ・ヘルシー」という考え方です。
男性も女性も、そして子どもも。年齢や性別を越えて、家族みんなが健やかに楽しめるブランドでありたい。
その考えから、レディースやキッズといった新しい領域にも目が向けられました。

売り場もお客様もメンズとは異なり、すべてが順調に定着したわけではありません。
それでも、誰が着るかを先に決めるのではなく、誰もが楽しめる服を考える姿勢は、ブランドの可能性を大きく広げました。

自由な発想と挑戦が、SINA COVAの新たな個性を育て始めていました。

1988年:キャプテンたちが語り始める
-モチーフが、ブランドの表情になった-

初期のSINA COVAには、無地やシンプルなデザインのアイテムも多くありました。
そこへ、日本の企画チームが加えたのが、海で生きる人々を描いたモチーフです。

キャプテン。
クルー。
海辺に集う、どこか愛嬌のある人々。

顔は小さく、表情は描き込みすぎない。
それでも、佇まいや仕草から、その人の性格や物語が伝わってくる。
大人が着ても子どもっぽくならず、男性にも女性にも自然になじむ、独特のタッチでした。

人物を一人だけ描く。
二人を並べる。
仲間たちをひとつの場面として描く。

さまざまなタッチや構図への挑戦から、人気のモチーフが生まれていきます。

イタリア生まれの洗練に、日本ならではの楽しさを添える。
モチーフを服へ取り入れる方法も、一つではありませんでした。

胸元へ小さく刺繍する。
ニットの編み柄として大胆に描く。
トレーナーの前面を、一枚のキャンバスのように使う。

同じキャプテンやクルーでも、色や配置が変われば、そこに生まれる物語も変わります。
そのなかから生まれた人物モチーフは、多くのお客様の心を捉えました。
毎シーズン、特に支持を集める柄が現れ、一つのデザインが数百着規模で愛用されることもありました。

一目見れば、SINA COVAだと分かる。
けれど、強く主張するだけではなく、見れば見るほど愛着が湧いてくる。

それまでのシンプルなマリンウェアに加わった、人の気配と温かなユーモア。
この時期に育ち始めたモチーフ表現は、やがてブランドを語るうえで欠かせない個性となっていきます。

1989年:日用品に、海の色を
-カラフルな長靴が示したもの-

黒や白が当たり前だった、実用のための長靴。
そこに鮮やかな色をのせたら、どうなるだろう。
そんな自由な発想から、SINA COVAらしいカラフルな長靴が生まれました。

もともとは、雨や水仕事のための道具です。
しかし、色が変わることで、装いを楽しむ一足になる。

実用品とファッションの境界を軽やかに越えた長靴は、靴専門店からまとまった注文が入るほどの反響を呼びました。

特別な機能を加えたわけではありません。
けれど、色の力によって、それまでとはまったく違うものに見える。

海辺で使う道具を、街でも楽しめるものへ。
現在では、機能的な作業着やアウトドア用品を日常のファッションとして取り入れることは珍しくありません。
しかし当時、実用品へ鮮やかな色をまとわせ、装う楽しさを与える試みは新鮮なものでした。
この発想は、SINA COVAのものづくりを象徴しています。
海に関係する形や記号を並べるだけではなく、海で培われた機能や道具を、楽しく、心地よく、日常へ運び込む。
そこに日本企画ならではの工夫がありました。

ラガーシャツや多彩な雑貨など、海に直接結びつかないアイテムにも挑戦しました。
大切にしたのは、「マリンらしい形」に収めることではなく、日々の暮らしのなかに海を愛する気持ちを届けることでした。

全身を同じブランドでそろえるためではなく、いつもの装いへ、ひとつだけ海の気分を加えるために。

いつもの道具に、色を。
いつもの服に、物語を。

遊び心から生まれた小さな発見が、SINA COVAの世界をさらに豊かにしていきました。

1990年:広がる航路、深まる個性
-挑戦のなかで見つけた、SINA COVAらしさ-

1980年代の終わり、SINA COVAの販売先はさらに広がります。

専門店だけでなく百貨店にもマリンコーナーが設けられ、さまざまなブランドとともに、海のあるライフスタイルが提案されるようになりました。
ヨット・ボート関連の会社やマリーナ、高級通信販売など、新たな出会いも生まれます。

景気の拡大とともに、余暇の過ごし方にも関心が集まった時代です。

海で遊ぶこと。
スポーツを楽しむこと。
休日のための服を選ぶこと。

SINA COVAが提案してきた世界観と、人々の新しい暮らし方が重なり合い、ブランドを手に取るお客様も増えていきました。

中心となったのは、仕事から離れた時間にも、自分らしい上質さを求める大人たちでした。
医師や自営業者、企業経営者など、装いだけでなく趣味や過ごし方にもこだわりを持つ人々に、SINA COVAの色と遊び心が支持されていきます。

商品もまた、メンズウェアだけにとどまりませんでした。

レディース。
キッズ。
ゴルフ。
そして、暮らしを彩るさまざまな小物。

すべてが定着したわけではありません。
挑戦が多かったからこそ、学びもまた多い時代でした。

新しい素材を使えば、これまでになかった風合いが生まれる。新しい加工を試せば、表現できる柄が増える。
けれど、その一方で、洗濯やクリーニングを経なければ分からない問題もありました。
本体の生地ではなく、刺繍に使った糸から色が移る。想定していなかった変化が起こり、商品を回収することもありました。

失敗を隠すのではなく、原因を確かめ、その一つひとつを品質管理の知識として積み重ねる。
それも、日本でものづくりを続けていくために必要な経験でした。
毎シーズン生まれるヒット商品に支えられ、ブランドは成長していきます。
その中心にあったのは、鮮やかな色と、海のモチーフと、着る人を楽しい気持ちにする工夫でした。

イタリアから届いた、洗練されたマリンスタイル。
日本で磨かれた、品質と機能。
そして、自由な挑戦から生まれた、ユーモアと遊び心。

それぞれが重なり合い、日本のSINA COVAならではの姿が、はっきりと見え始めます。
何でも試すことができた、拡がりの時代。
その航海のなかで、SINA COVAは自らの個性を見つけていきました。

“Per chi ama il mare,per chi ha gusto negli sport di classe.”

「海を愛する人に、優雅なスポーツを嗜む人に。」